母乳は、赤ちゃんが飲んでいる量が見えないため、赤ちゃんが泣くと「足りてない?」「飲めてない?」「出てないのかも。」と不安になるママは多いもの。
健診で「母乳で大丈夫」と言われても、不安を感じてミルクを足すようになるママはとても多いです。
この記事を読むと、「母乳量が足りているときに赤ちゃんに見られるサイン」、逆に「母乳量が足りていないときに赤ちゃんに見られるサイン」がわかるようになります。赤ちゃんが泣いても不安を感じず、自信持てるよう簡単なサインを覚えておきましょう。
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赤ちゃんの月齢による授乳回数と間隔
赤ちゃんの月齢によって、授乳回数と授乳間隔の基本が決まっています。個人差がありますが目安として知っておきましょう。
授乳回数 | 授乳間隔 | |
新生児期 | 8~15回 | 1~3時間毎 |
生後3ヵ月頃 | 6~10回 | 2~3時間毎 |
生後3ヵ月以降 | 6~8回 | 4時間~ |
母乳が足りているサイン
母乳が足りているときには、赤ちゃんに見られるサインがあります。母乳が足りているということは、赤ちゃんは脱水状態になっておらず満たされている状態です。
次のようなサインが赤ちゃんに見られているかをチェックしましょう。
- 色の薄い尿が1日に6~8回以上ある
- 授乳中、ごくごく飲む音が聞こえる
- 皮膚は弾力があって、ガサガサ乾燥した感じはない
- 顔色や機嫌もよい
- 1日に3~8回程度、便が出る(月齢が進むと減る)
- 1日に7~8回は母乳を飲んでいる
- 体重が発育曲線に沿って増えている
母乳が足りていないサイン
これは簡単にいうと「足りているサイン」の逆を考えると分かりやすいです。ただ、その時の体調によっても変わるため一概には言えません。
たとえば、便が出にくそうにしていても、その日だけなら問題ありません。尿が少なくても、その日は汗をたくさんかいていたのであれば、それも問題なし。そういう状況も併せて総合的に考えましょう。
次のようなサインがないかチェックしてみましょう。
- おっぱいに、ずっと吸いついたままで離すと泣く
- 尿の回数が少なく、色が濃い
- 便の回数・量が少なく、固い
- 授乳中、不機嫌になったり、途中で離して泣く
一つがあてはまったからと言って、母乳が足りていないと決定したわけではないので、赤ちゃんの数日の様子や排せつ状態を総合的に観察してみましょう。
尿の色などについて大人でイメージしてみてください。大人でも水分摂取が足りないと、尿の回数も少なくなって、色の濃い尿がでますよね。赤ちゃんも一緒です。母乳摂取が足りていないときには、尿の色は濃くなるし、量も少なくなります。これをしっかり観察してみてください。基本的に、おむつがしっかり濡れているなら、それほど心配しなくて大丈夫といえます。
自宅で簡単体重チェック法
自宅にある大人用の体重計でも、大まかな体重測定は可能です。
大人用の体重計は、体重計により10g単位や50g単位であったりするので、自宅体重計の最小単位を把握しておきましょう。
毎日、必ず増えなくても大丈夫。〝この1週間でどれくらい増えたかな?”という感じで、ある程度の期間で体重をみていきましょう。
目安として、生後3ヵ月くらいまでなら1週間で200g程度増えていればOKと言えます。月齢によって、増えるべき体重は異なりますので、次の章を参考にしてください。
赤ちゃんが増えるべき体重量
厚生労働省による月齢ごと体重増加の目安は次のとおりです。
0~3ヵ月 | 25~30g/日 |
3~6ヵ月 | 15~20g/日 |
6~12ヵ月 | 10~15g/日 |
体重増加の規定も、出典機関によってやや差があります。他の機関が規定する母乳だけの赤ちゃんの体重増加は次のとおりです。
【WHO/UNICEF】6ヵ月までは100~200g/週
【国際ラクテーションコンサルタント】3ヵ月までは20~35g/日
不安でミルク補足しているママ
おっぱいのハリがなくなってきた、産院では母乳で大丈夫と言われたけど不安、尿はしっかり出てるけど心配、赤ちゃんが泣くので不安…など不安が尽きないのも母乳育児にはよくあることです。
安心のためにミルクを足している場合も多いです。ただ、必要のないミルクを足すと余計に母乳を飲まなくなります。
必要のないミルクは、必要以上に赤ちゃんのおなかはいっぱいになります。【心配なのでとりあえずミルクを足す⇒必要以上におなかいっぱい⇒母乳の時間に母乳を飲まない⇒飲まないので心配でミルクを足す⇒母乳分泌は減っていく】という悪循環になります。
この悪循環で、ミルク育児に切り替わっていってしまうパターンが多いのも事実。
「尿の回数や色や量」「肌の状態」など観察して母乳でいけそうでも、おっぱいのハリがなくなったり、泣かれると不安なもの。
不安を解消したい場合は、ミルクを足す前に、ベビー用体重計を準備するのも解決法の一つです。数字ばかり気にするのはよくないですが、それで安心できるなら使わない手はありません。
ベビー用の体重計は1g単位や5g単位での測定が可能なので、母乳の飲めた量がわかります。ただ、ベビー用体重計は使用期間が短く、新生児の間1ヵ月、長くても2ヵ月もあれば十分です。
必要期間レンタルし、必要なくなれば返してしまいましょう。新品レンタルも可。早ければ申し込んだ翌日には届けてくれるので、おすすめです。下記におすすめのレンタル載せておきますので参考にどうぞ。
ベビー用体重計レンタルサイトへベビー用体重計使用での母乳育児ポイント
母乳あげる直前に赤ちゃんの体重を測定し、母乳が終わったら再度体重を測定しましょう。どちらも服は着たままでOK. 授乳中に、おむつが汚れてもおむつを交換せずに母乳後の体重は測定してください。
授乳は毎回同じ量を飲む訳ではありません。
たとえば、今日は1回に50mlを飲んでほしい日齢だったとします。飲めた量が30gだった場合、すぐに20mlのミルク補足が必要かというとそうではありません。たまたま、その授乳は30mlだったけど、前後の授乳は60gだったかもしれません。または、30mlだったけど、次は3時間あけずに1時間後にまた30ml飲むかもしれません。
大切なのは、1日トータルして〝今日1日に必要な量くらい飲めたかな?”とみるようにしてください。
今日1日、トータルして飲めている量が少し足りていない場合、数日~1週間の体重増加をみてみるようにしましょう。体重が増加してきているなら、OK!体重増加がみられない場合や、減っている場合、尿回数なども不足しているなどトータルでみても飲めている量が不足していると考えられる場合は、搾乳を与えることはミルク補足も考えていきましょう。
母乳を増やしたい場合、搾乳は特に効果的です。搾乳に関する記事もよろしければ参考に。
母乳育児は楽しんで
母乳もたくさん出ているママは、体重計で毎回測るのも楽しいものですが、『足りていない』とガッカリしてしまっては体重測定もストレスになったり、悲しくなったりしてしまいます。
母乳は、頻回に授乳することで量を増やすことができたり、授乳後に搾乳して空っぽに近い状態にすることで量を増やすことができますが、ストレスは量を減らしてしまいます。
母乳は、よく出ている人の半分しか出ていないとき、そこに含まれる免疫も半分かというとそうではありません。免疫は濃縮されて出ると言われているので、赤ちゃんはもっと恩恵にあずかっています。
少しでも母乳をあげている場合は『母乳育児できてる!』と自信を持って楽しみましょう。
といっても、もっと母乳を増やしたい、うまくいかないなどの場合は、産院や助産院を頼ってみてください。助産師が、ママの理想の育児が形となるよう一緒に考えます。
母乳は赤ちゃんにとって最高の栄養と言われますが、私自身が考える赤ちゃんにとって最高の栄養はママの笑顔です!ママが育児を楽しんでこそ、赤ちゃんの栄養、赤ちゃんのこころの栄養にもなります。
育児が楽しいものになるようなお手伝いができれば最高です!今後も母乳を増やす方法など、記事を増やしていきますので参考にしてくださいね。