新品のベビー服やタオル、ガーゼハンカチなどを赤ちゃんに使用する前に行いたいのが、水やぬるま湯で洗う水通しで、デリケートな赤ちゃんの肌を、トラブルから守るために行う大切な出産準備の一つです。
ここでは水通しの目的や洗濯機や手洗いでの具体的な方法、時期、注意点などについて紹介していきます。
水通しは何のため?
1.ホルムアルデヒドを落とす
ホルムアルデヒドは、シワ予防や防虫対策のために新品衣類に使用されています。ホルムアルデヒドは毒性があり、肌の厚みが大人の半分ほどしかない赤ちゃんのデリケートな肌に触れると、発疹などの皮膚トラブルやアレルギーを起こすおそれがあります。
そんなホルムアルデヒドですが、水に溶けやすい物質なので水通しで落とせます。
現在では法規制がされ、生後24か月以内の赤ちゃんを対象にしたベビー服からホルムアルデヒドが検出されることはなくなってきていますが、袋に入れず陳列されたものは他の衣類から移ってしまう可能性もあるので、注意が必要です。
2.吸水性と着心地をよくする
水通しすると、新品衣類についている糊(のり)も落ちます。そうすると汗を吸いやすくなり、着心地もよくなります。糊は、衣類のシワや型崩れも防いでくれますが、そのままでは汗を吸収しにくく、大人以上に汗をかく赤ちゃんにはよくありません。
水通しすることで、生地も柔らかくなるので、敏感な赤ちゃんの肌への負担を減らしてあげることができます。
3.余分な染料も落とす
濃い色の衣類には染料が多く使われています。そんな余分な染料を落とすにも水通しが有効です。染料も、敏感な赤ちゃんの肌には負担になるので、なるべく落としておいてあげたいものです。
特にアトピー体質や敏感肌の赤ちゃんには、水通しを徹底して、肌への刺激を減らしてあげましょう。
また濃い色の染料は、ほかのものと一緒に洗うと色移りする場合もありますが、水通しすることでそれも減らせます。
水通ししたほうがよいもの
特に決まってはいませんが、赤ちゃんの肌に触れるものや、口に入れる可能性がある布製品は一度水通しするのがオススメです。
- ベビー服
- 肌着
- 靴下
- 寝具
- ガーゼハンカチ
- 沐浴タオルやバスタオルなどタオル類
- おくるみ
- ぬいぐるみ
- スタイ
- 抱っこ紐 など
水通し、いつ?
1.水通しいつする?
いつするかというタイミングや時期に決まりはありませんが、濡れた状態では雑菌が繁殖するので、天気のいい日におこなって、すぐに天日干しするのがオススメです。
外で天日干しがオススメですが、難しい場合は室内干しや乾燥機でもOK!
ポイントは、短時間でしっかり乾かすことです。乾くまで時間がかかると生乾きの臭いがしたり、雑菌が繁殖する原因になります!
働いている方は、産休に入ったら天気のいい日に行いましょう。
2.水通しいつまでする?
水通しをやめるタイミングにも決まりはありませんが、ホルムアルデヒドの基準が厳しく設けられている生後24か月、つまり2歳になる頃が目安にはなります。肌荒れや肌トラブルが見られる場合は、落ち着くまで水通ししてあげるのがいいかもしれません。敏感肌の方は、大人でも水通しをされている方はいます。
おさがり服も水通しが必要?
親戚や友人からもらったり、上の子のおさがり服に水通しが必要か、これも決まりはありませんが、一度水通しするほうが気持ちよく使えます。
特に、汚れが気になる場合などは40~50℃程度のぬるま湯につけ置きし、洗濯機で洗うのがオススメ。お湯につけることで洗浄力が上がり、汚れが落ちやすくなります。黄ばみがある場合は、酵素系洗剤を使ってつけ置き洗いや煮洗いすると効果的です。
水通し洗剤は?
1.洗剤は使う?
基本的に、洗剤は必要ありません。
水のみでOK!ですが、気になる場合はベビー用洗剤を使用しましょう。
大人用洗剤は、赤ちゃんの肌には刺激になる成分が含まれている場合があります。
赤ちゃん用洗剤でも、大人用と同じ成分が含まれているものもあるので注意が必要です。逆に、安心成分の赤ちゃん用洗剤を大人も含めた家族全員の洗濯に使用することは可能です。
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無添加で、柔軟剤なしでもふっくら仕上がります。
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自然由来の洗浄補助成分の高活性オーガニック酵素とクエン酸で汚れすっきり。洗浄力が高く、コスパもよい洗剤。
2.水通しに柔軟剤は?
柔軟剤は、赤ちゃんの肌に負担がかかるので、使用しないであげてください。
せっかく綺麗に水通しできたから、ふっくらと柔軟剤を使ってあげたくなるところですが、赤ちゃんの肌には負担となります。使用しないでおきましょう。
水通し前の準備
生まれたての赤ちゃんに使用する衣類なので、衛生面に特に注意してあげたいです。洗濯槽や手洗いする桶がカビなど汚れた状態で水通しすると、汚れやにおいが付着してしまう可能性があります。水通しして汚れを付着させては本末転倒なので、以下のことをしてから水通しするのが理想です。
1.洗濯機を綺麗にしよう
洗濯槽にはカビ・雑菌・衣類から出たゴミ・洗剤のかすなどが付着しています。洗濯槽クリーナーで、洗濯機内のカビや汚れを落としましょう。
洗濯槽クリーナーは、酵素系のものがオススメです。酵素系の洗浄成分が洗濯槽に付着したカビや汚れ、臭いに働きかけるので、塩素系クリーナーよりも刺激が少なく安心です。
2.洗濯用の桶を綺麗にしよう
水通しを洗濯機でなく、手洗いする予定の場合は、手洗いに使用する洗面器や桶などを、しっかり綺麗に洗浄してから使用しましょう。
水通し方法【洗濯機/手洗い】
1.洗濯機
洗濯機が綺麗なことを確認したら、下記ポイントにそって準備。
- 衣類が洗濯機不可のものでないか確認
- 服は、ボタンや紐はといておく(まんべんなく水が通る)
- 洗濯ネットを使用する(型崩れ防止)
- 大人の洗濯物とは別に洗濯
素材によっては、ソフトなコースで洗濯。
洗濯が終わったら、シワをのばして干しましょう。乾燥機は生地が傷んだり、縮んだりする可能性もあるので、理想は天日干しです。
花粉やPM2.5などが気になる場合など、部屋干しもOKですが、窓際で日光にあたる場所がオススメです。
2.手洗い
手洗いに使用する洗面器や桶は綺麗に洗浄して使用しましょう。特に、洗面所に水を張って洗う予定の場合は、洗面所は菌がいっぱい(大人が歯磨きのあと口をゆすいだりしますよね?)です。しっかり洗剤で清掃・消毒してから使用しましょう。
- 洗面器などに水またはぬるま湯をためる
- 服は、ボタンや紐はといておく(まんべんなく水が通る)
- 必要に応じてベビー用洗剤を入れる
- 優しくもみ洗い
- 流水ですすぐ(特に洗剤を使用した場合は洗剤が残らないように)
手でしぼって干す。しぼってできるシワが気になるようなら、脱水だけ洗濯機でもOK!(型崩れ防止にネット使用がオススメ)
しっかりシワをのばしながら干しましょう。
水通し終わったあとの保管方法
水通しが終わり、しっかり乾いた洗濯物は、大人のものと別に保管しましょう。大人服のホルムアルデヒドなどが移るおそれもあるので、赤ちゃん専用の棚や引き出しにしまっておきましょう。
ほこりなどを防ぐためにも、ジッパーつきの袋などに収納するのもオススメです。ほこりや大人用の服などからの成分が付着するのを防げるほか、空気を抜けば省スペースで収納できます。
ジッパーつき袋に収納する場合は、肌着やガーゼハンカチなど種類別に分け、さらにサイズ別で油性ペンなどで記載しておくと便利です。